比喩によって見えないものを見せる

比喩によって見えないものを見せる

僕が10年以上かけて確立してきた物理の教え方である「田原の物理」

その特徴は2つあります。

1つは、微積分を使って解法体系を作り、初めて見る問題をスラスラ解けるようにすること。

これは、「田原の物理」の代名詞のように言われていて、問題を解いて大学に合格するということに対して切実な思いを抱いている受験生に対して、プロとして追求しなければいけないものだと思って追及してきました。

 

もう1つは、「たとえ話」を使って概念を説明すること。

もしかしたら、これこそが「田原の物理」の大きな特徴で、オリジナリティが高いところなんじゃないかなと思っています。

「楽しい≪たとえ話≫で直感的に分かる物理の考え方」という3500部のメルマガを配信して、ひたすらたとえ話で物理を説明していったくらい、たとえ話にはこだわりがあります。

ところで、僕が、なぜ、たとえ話を使うようになったのかというと、新しい概念を頭に入れる作業は、「理解する」というよりも、「構築する」というものに近いと思っているからです。

 

分かりにくいと思うので、もう少し詳しく説明しますね。

みなさんは、どういうときに「分かった!」と思いますか?

たとえば、「Dog」という英単語を知らない人に、「Dogは犬だよ。」というと、「分かった!」ということになります。

この場合は、すでに「犬」という概念を頭の中に持っていて、

「Dogという英単語は、あなたの頭の中の犬に対応しているんですよ」

と言われた瞬間、「分かった」ということになるわけです。

こういうやり方で分かってもらえるのであれば簡単なんです。

 

でも、頭の中に対応する概念がないときは、どのようにして理解してもらえばよいのでしょうか?

勉強していると、「知らないものを新しく学ぶ」という状況になるのですから、「Dogは犬ですよ」みたいな感じで分かってもらうわけにはいかないのです。

僕は、ここで、たとえ話を登場させ、比喩を複数組み合わせることで、新しい概念の獲得を助けているのです。

具体的にどうやっているのか?

 

では、「比喩を組み合わせて概念を獲得する」というやり方を、たとえ話で説明しましょう。(笑)

こちらの動画をご覧ください。

 


 

見ていただけましたか?

みなさんは、もう、おそらく「んじゃまーな」の夢を見ることができるレベルで概念を構築できたんじゃないかなと思います。

 

僕は、このたとえ話を「電場」を教えるときに使っています。

電場を教えるときには、

①電場は1Cに働く力

②電場は静電気力の空間部分

③電場は電気力線の密度

④電場は電位の下り勾配

というように4つの性質を教えるわけです。

でも、いきなりこれを伝えると生徒は理解できないわけです。それは、「Dog=犬」というやり方で理解しようと思っているところに、いきなり4つの性質を提示されるので、

「先生、結局、電場は①-④のどれを覚えればいいんですか?」

というような反応が返ってくるわけです。

 

でも、「新しい概念を理解するということはどういうことか?」という話を、「んじゃまーな」を使って話した後、

「同じようにして皆さんの頭の中に「電場」という概念を構築していきますよ。」

というと、理解のフレームができるので理解しやすくなるんですね。

たとえ話は、新しい概念を構築するためにとても役立つのです。

1対1で対応させることもありますが、「んじゃまーな」の例のように複数の比喩を組み合わせることで、さらに可能性が広がります。

このテクニックを自由に使うと、相手に分かりやすく伝える力が格段にアップするのではないかと思います。

 

このように、たとえ話や比喩の使い方に、かなりこだわりを持っていた僕ですが、全く違うジャンルで比喩の力を突き詰めている人と出会いました。

それが、シンボルアーティストの杉岡一樹さんです。

僕は、アートについて詳しくないので、杉岡さんが頭の中で何をやっているのかが最初はさっぱりわかりませんでした。

「なんか、すごいなー」

という感じだったんです。

しかし、杉岡さんが公開している無料レポート「見えないものを見せる方法~シンボルアート・テクニック」を読んで、

「杉岡さんがやっているのは、自分の中の概念を、比喩によって表現しているんだ!」

ということが分かり、自分自身がやってきたこととリンクしました。

そこにあるのは、

・本質をつかむ

・抽象化のレベルを上げて共通のものを探す

・表現する

という運動であり、表現する対象や目的、手段は違いますが、この3つの要素からなる運動については、かなり共通であることが分かりました。

レポートを読み、正直、やりつくした感があった「たとえ話」を、まだまだ深められそうな気がしてきました。

いくつかの重要なヒントがレポートの中にあったのです。

 

このレポートは、アートをやる人だけでなく、「分かりやすく説明する」ことに興味のある人に役立つものですので、無料で公開している間にダウンロードしておくことをお勧めします。

 

「見えないものを見せる方法~シンボルアート・テクニック」の無料ダウンロードはこちら

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