安定収入を生かしてチャレンジするという戦略

主体的に生きるというのはどういうことなのでしょうか?

最近は、このことについて考えることが多いです。

社会には、誰かの敷いたいくつかのレールと、レールのない原野があります。

レールの上を進むときには、「レールの管理者」の説明を受け、レールを進むメリットをあらかじめ理解し、メリットが費用対効果に合うと判断したら、レールに乗って脇目も振らずに進みます。

ここにあるのは、徹底した効率化の思想。

成功とは前進であり、失敗とは後退を意味します。

レール上を素早く進んでいくためには、正解についての情報を集め、マニュアルに従って進んでいくのが最適解になります。

このようなやり方は、最短距離で何かを手に入れるための手段として、あらゆる分野で見ることができます。

しかし、レールの上を走ることばかりをやっていると、いつしか、手段と目的とが逆転してきます。

何かを学ぶために必要に応じてレールを利用するのではなく、レールの上を走ること自体が目的化していきます。

そして、その行動パターンがマインドセットを浸食していきます。

いつしか、自分でリスクを取らなくなり、レールの品評会の中から消費者としてレールを選んでいくようなマインドセットが身に付いてしまうのです。

気をつけなくてはならないのは、「レールの管理者」には、そのレールを敷いた意図があることです。それを理解し、納得した上でレールを進めばよいですが、やみくもにレールの上を走り続けると、いつしか「レールの管理者」の意図通りに、レールのいたるところに配置された報酬系によってコントロールされるようになります。いつのまにか、主体性を失ってしまうのです。

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一方、原野に踏み入っていくとき、そこにあるのは効率化とは真逆のものです。最悪の事態に陥らないようにリスクを管理しながら、試行錯誤しながら歩みを進めていきます。全身にアンテナを張り巡らせ、一歩一歩確かめながら進んでいきます。

一歩踏み出すことで、その結果が小さな成功であろうと失敗であろうと、生きていくために必要な情報が集まってきます。その情報を分析することで、次の一歩を踏み出す方向が決まります。この場合の一番のリスクは失敗を恐れて踏み出さないこと。未知の世界に取り囲まれている状況では、考えることよりも、歩き回って情報収集することのほうがずっとずっと重要なのです。

踏み出す前には分からないけど、踏み出すと景色が変わる。それは、踏み出してみないと分からない。

歩きながら考えていくことが重要なのです。

そうやって歩き回っているうちに、様々な気づきが生まれ、その気づきを統合して抽象化することで、自分自身の世界観が構築されていきます。

世界観は固定的なものではなく、世界の変化や、自分自身の成長によって変化していきます。

社会の荒野の中で自分の成長を感じながら生きていくとき、「生きている実感」を強く感じることができます。

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リスクを管理しながら試行錯誤し、社会の荒野を生き抜くためには、どうしたらよいのでしょうか?

 

Noovo代表のエインさんは、

「ヒエラルキー構造が強い社会をフラットにしていくために、自由な人たちが生きていける世界を創造すればいい」

と考えて、Small businessのブランディングとインキュベーションを支援する会社、Noovoを立ち上げました。

アイディアを形にして収益化するまでのプロセスを、創造力とITの力を使って価格破壊していこうという試みです。

そのビジョンに共感した人たちが、エインさんを支援しました。

Noovo物語の連載をこちらから読むことができます

 

吉田由香さんは、「ママが育児と仕事を無理なく継続できる社会」の実現をめざし、ママプレナーとして活動し、さらにママの起業を支援しています。

吉田さんの活動については、こちらをご覧ください。

「ママプレナー®」という言葉をご存知だろうか。ママ+アントレプレナー(起業家)で「ママプレナー®」と呼ばれており、世界各国でママプレナー®という働き方を支援する団体が増えているという。日本でもこの言葉とともに、ママになった女性に、出産後でも自分がやりたいことに挑戦するという「自分らしい働き方」「自分らしい生き方」を提案していく活動をしている女性がいる。吉田 由香(よしだ ゆか)さんは5歳の双生児のママであり、2014年にプチボヤージュという会社を立ち上げ、ママプレナー®という働き方を広めていく活動をしている。

僕は、ママプレナーは、リスク管理の上で非常に合理的なチャレンジの形だと考えています。

パートナーと協力することで、チャレンジしやすくなるからです。

 

生活を成り立たせながら、リスクを管理してチャレンジするためには、複数の収入の柱を作っていくのが効果的です。

 

一人の単位で考えると、

本業で安定収入を得ているときに、副業でチャレンジしていく。

ということになりますね。僕が、予備校講師としての収入を得ながら起業し、ネット予備校を立ち上げていったのは、この例に当てはまると思います。

これは、起業だけに限りません。副業でも、ボランティアでも、インターンでも何でもよいのです。できるときにチャレンジして、試行錯誤しておくことでそれまでに見えなかった可能性が見えてくるのです。

21世紀は時代の変化が激しくなり、同じ仕事をずっと続けていくというよりも、キャリアチェンジを繰り返しながら生きていくようになってくると思います。

僕自身は、5年ごとのサイクルを考え、5年先の収入源を作るために種を撒き、試行錯誤を常にしておくように心がけています。

 

家族の単位で考えると、チャレンジの幅が広がります。家族の一人が安定した収入を得ているときに、家族の別のメンバーがおもいきってチャレンジしていくことができるからです。

パパの収入が安定しているときに、ママがチャレンジしていく。

ママの収入が安定しているときには、パパがチャレンジしていく。

そうするとこで、リスク管理とチャレンジのバランスを家族内で保つことができます。

 

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家族という範囲を超えて、コミュニティーへと枠を広げると、もっと可能性が広がります。コミュニティーで支え合って、リスクを分散してチャレンジできるようにしていけるようになるからです。

価値を生み出せるようになるまでは、コミュニティーが支えていき、価値を生み出せるようになったらコミュニティーに還元していくことで、コミュニティーの力が強くなっていきます。コミュニティー内にノウハウも蓄積していきます。

たとえば、アカデミアリンクスのmanboxが考えているのは、起業家の卵のコミュニティーを作って支え合うことで、チャレンジしやすい環境を作ることです。

それによって、だんだん大きなチャレンジが可能になってくるのです。

協力し合うことで、大きなリスクをとれるようになって思いっきりチャレンジできるようになり、成功の確率が高まっていくのです。

 

まずは、身近な人と協力し合うところから始めませんか?

ママプレナーの吉田由香さんが、Work Storyでインタビューされています。まさに、今、チャレンジしている吉田さんの記事を、ぜひ、読んでみてください。

ママの働き方は無限大。ママが育児と仕事を無理なく継続できる社会をつくる。

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