物理ネット予備校(フィズヨビ)

授業で話していた「たとえ話」をメルマガ配信して殿堂入り!

大学院を中退し、予備校講師になった僕は、物理教育を変えたいと思い、5年間かけて、たとえ話と微積分を使って物理を教える「田原の物理」を確立した。

そして、次のステップをインターネットに求めた。

2005年当時は、まだ、Youtubeもなかった時代。

スクリーンキャストなんて便利なものもなかった。

どうやったら「田原の物理」をネットで配信できるのか?

そもそも、どうやって「田原の物理」のことを知ってもらえるのか?

ゼロから始めるときにヒントになったのは、メルマガだった。

まずは、「田原の物理」のことを知ってもらいたいと思い、「楽しい≪たとえ話≫で直感的に分かる物理の考え方」というメルマガを、まぐまぐというメルマガスタンドから発行した。

授業の中で使っているたとえ話を中心に、メルマガで配信していった。

これが、瞬く間に3000名以上の読者を獲得し、まぐまぐの殿堂入りメルマガになった。

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「田原の物理」をPDFファイルでネット配信!

メルマガの読者が増えたことで自信がつき、「物理Web講座」をスタートした。

予備校の講義でやっていることを、語学春秋社の実況中継シリーズの参考書のように、話していることをテキストで書き、板書していることを図に表し、PDFファイルを作って毎週配信し続けた。

予備校の授業が終わって帰宅した後、睡眠時間を削りに削って「実況講義」を作り続けた。これは、正直、とても大変な作業だった。

ちなみに、「実況講義」というのは、このようなものだ。

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※クリックするとサンプル講義を見ることができます。

「実況講義」をUPするたびに、たくさんの感想メールが届いた。くじけそうになるたびに、メールに励まされ、アドレナリンを分泌させて自分を奮い立たせ、なんとか50講を作り終えることができた。

ThinkBoardと出会い、物理ネット予備校をスタート

その年、受講生の一人から、PCレターというソフトがあることを教えてもらった。北海道浦河町に住む電気屋の三上博正さんが開発したソフトで、今でいうスクリーンキャストソフトの一種だった。これを使えば、音声と動くペンで予備校の講義をそのままつくることができると思って興奮した。

そこで、全講義をPCレターで作り直すことにした。名前を「物理Web講座」から、「物理ネット予備校(フィズヨビ)」に変えた。

※PCレターは、その後、バージョンアップしてThinkBoardになった。

ThinkBoardで作っている講義は、このようなものだ。

進化し続けるフィズヨビ

フィズヨビでは、高校生だけでなく、大学生や、社会人も物理を勉強している。

特に社会人の学習意欲の高さは驚くほどだ。

受講者からフィードバックをもらいながら、フィズヨビはどんどん進化してきた。

2011年には、Moodleを土台にしてphys-comという受講システムを開発した。

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この中で、各講義とQ&Aとを関連させて、他の人の質問を通して理解を深められる仕組みを作った。

また、phys-wikiというコーナーを作り、市販の問題集の「田原式解答」をみんなで作れるようにした。これは、一部の受講生の心に火をつけ、あっという間に『名問の森』や『良問の風』といった問題集の「田原式解答集」ができた。

フィズヨビの受講者は、2倍速再生で講義を受講し、分からないところをQ&Aでチェックし、市販問題集で練習し、phys-wikiで田原式の解答をチェックするという超効率的な学習サイクルを確立し、毎年、成果を上げてくれている。

大学への合格報告を聞くのももちろんうれしいが、嫌いだった物理が大好きになったという報告を聞くのが一番うれしい。

オンライン反転授業をスタート

2013年からは、Web会議室を使ったオンライン反転授業を始めた。これまでインプット中心だった受講生にアウトプットの機会を上げたいと思ったのだ。

ほぼ毎月実施されるオンライン反転授業は、アクティブラーニング形式の授業で、受講生が90分間休む間もなくアウトプットし続ける。

あらかじめ学ぶ内容を動画講義で配信しておき、Web会議室に集まってもらって、参加者に問題を考えてもらったり、参加者からの質問に回答してもらったりする。

オンライン反転授業ライブ講義がどんなものかは、下の動画を見てもらえれば分かると思う。

フィズヨビがスタートして10年目。まだまだ進化は続いている。

フィズヨビ